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青森県立郷土館ニュース

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ふるさとの宝物 第39回 引札(ひきふだ)

色鮮やかな広告チラシ

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鮮やかな色彩が目を引く引き札


 引札とは商店の広告チラシのことで、長期間にわたって貼ってもらうためにいろどりが良く、その年の略暦をつけるものが多かった。この引札は、青森市浜町(現本町)にあったたばこ・小間物・雑貨商の簡野出店(かんのでみせ)が発行したものである。暦中に「紀元二千五百六十六年」とあり、明治39(1906)年のものとわかる。少女が持っている旗には、「競争」「大勉強」の文字が見える。軍服姿の少年は、当時の日露戦争祝勝ムードを物語っている。
当館の常設展示室にはこのほかに、米町(現本町)にあった紙類・安全石鹸発売元の升野青陽堂、同じく米町の和洋服仕立て・毛糸編み物を扱った和田友三郎商店、浜町(現本町)にあったそば屋むさしやの引札を展示しており、いずれも簡野出店の引札と同年代のものである。藩政期から続く商業中心地であった当時の米町、大町、浜町の盛況ぶりがうかがえる。しかし、明治41(1908)年に青森駅の乗降口が安方町から新町に移ると、にぎわいは次第に新町へと移っていった。
(県立郷土館学芸主幹 竹村俊哉)
by aomori-kyodokan | 2014-03-27 15:04 | ふるさとの宝物
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