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ふるさとの宝物 第34回 手形・足形付き土製品

子を思う気持ち かたどる

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大石平遺跡出土手形・足形土製品(国指定重要文化財)


 子供が生まれて1歳前後の歩き始めた頃、記念に手や足の形を色紙や粘土にとる。これと同じようなものが縄文時代にも造られていた。
手形・足形土製品、あるいは手形・足形付土版とよばれ、今までに出土した遺跡は20遺跡と少なく、地域も北海道・東北地方に偏る。青森県大石平遺跡から出土した土製品は、楕円形の粘土版に手・足の形をとり、模様も付けられている。
東北地方の遺跡から出土したものは、場所も様々で明確な用途は明かではない。幼児の歩き始めの祝い、祭りの道具、子の成長を願うための護符(お守り)などの説がある。
なぜ、手と足なのか。それは成長が一目でわかりやすく、粘土に押しつけるだけでかたち取ることができたためと思われる。また手形より足形の出土数が多いことは、「足=歩く」ことに意味があったのかもしれない。いずれにせよ、縄文時代も現在も、子を想い、案じる親たちの気持ちがかたどられていることに変わりはない。
(前県立郷土館主任学芸主査〈現 青森県県民生活文化課県史編さんグループ主幹〉伊藤由美子) 
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by aomori-kyodokan | 2014-02-20 10:02 | ふるさとの宝物
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