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ふるさとの宝物 第74回  ハバキ

脛に巻き身を守る装備

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今年も既に12月となり年の瀬を迎えるが、学校によっては修学旅行の季節でもある。旅行の無事を祈り、飲食を共にする「ハバキ履き」と呼ばれる席が設けられるが、言葉だけが残り、いまいちハバキとは何かぴんと来ない方もおられるだろう。
 写真に写っている物こそ、そのハバキ(脛巾)である。農作業や山仕事、旅行の際に脛に巻き、寒さや害虫から身を守る装備である。脚絆と混同されているが、厳密に言えば布で出来た物を脚絆、藁を始めとして植物の茎や葉で編んだ物をハバキと言い、ハバキは旅装を意味する言葉でもあった。
 旅が終わると、無事の帰りと体力回復をかねて、「ハバキヌギ」という席が設けられる。「ハバキハキ・ハバキヌギ」ともに起源は定かではないが、少なくとも江戸時代には行われているため、400年は続いている行事である。写真のハバキは江戸末期の物であり、旅を終え、県立郷土館常設展に展示されている。
(県立郷土館学芸主査 伊藤啓祐)
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by aomori-kyodokan | 2014-11-27 09:49 | ふるさとの宝物
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