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青森県立郷土館ニュース

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ふるさとの宝物 第90回 イソカニムシ

海岸の石の裏にひっそり

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「イソカニムシ」(今別町高野崎)




 地面の中には、陸上以上に多く生き物が生活している。モグラ,ミミズ,蜘蛛や昆虫等その種類も形態も多種多様である。
 微少動物であるカニムシは、体長が数ミリでクモ類の仲間である。カニやサソリのような1対のハサミ(触肢)と4対の足(歩脚)を持っている。落葉中、土壌中、樹皮下等の様々な環境にすみ、ハサミでシミ、ダニ等の微少動物等を捕まえて食べる。危険を感ずるとなぜかこのハサミを体に密着させて後退で逃げるが、この印象的な姿から「アトビサリ」とも呼ばれている。国内から70種ほど知られている。
 海岸の石や流木をひっくり返すと、その裏に張り付くように潜んでいる「イソカニムシ」を見ることができる。海岸性のカニムシで体長4~5ミリとカニムシの中では大型種である。砂浜と海辺植物の境界線辺りから見つけることができる。本県では外ヶ浜町龍飛崎、深浦町椿山・森山、今別町高野崎、平内町大島、横浜町家ノ前川目、東通村尻屋等ほど全域の海岸で確認されている。
 普通に見られるイソカニムシだが、その形態は特異である。ぜひ、海岸に行ったら石の下を覗いて欲しい。興味深い世界が見られるかもしれない。
(県立郷土館学芸員 山内智)
by aomori-kyodokan | 2015-04-02 16:13 | ふるさとの宝物
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