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青森県立郷土館ニュース

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写真で見るあおもりあのとき 第33回「栄養豊かで安価に 学校給食が普及」

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 時計の針を昭和39年(1964)4月9日に戻します。上の写真は野辺地小学校一年生の教室で給食の時間が始まろうとしている場面です。向かい合わせになった机の上には、上級生の給食係が配膳してくれたパンと牛乳と八宝菜(総熱量656Kカロリー)が並んでいます。「イタダキマース!」という子供たちの元気な声が聞こえてきそうです。当時の在校生は1,595名。この人数の給食を賄うために、学校敷地内に新たに給食室が建てられています。

 ところで、戦後における学校給食は、昭和21年(1946)12月に東京、神奈川、千葉で開始され、翌年1月からは青森県を始め、全国的に行なわれるようになりました。下の写真は、昭和32年(1957)に青森県学校給食普及会が開いた保護者向け給食試食会の様子です。黒板には献立がパンとミルクと干だらシチューで、概価は14円と書かれています。栄養のバランスがとれ、子供たちのお腹を満たし、しかも安価に抑えることに関係者は苦労したようです。このような努力が実って、給食は県内に普及していきました。
(県立郷土館 相馬信吉)
(上の写真は野辺地町立歴史民俗資料館蔵、下の写真は佐々木直亮氏撮影)

※県立郷土館は、県内の行事や街並み、農民の暮らしぶりなどを撮影した古写真を、広く県民の提供を受けるなどして収集しています。当館がこれまで集めた写真の一部を紹介しながら「ちょっと昔のあおもり」の記憶を52回にわたってたどってみます。(この項は、東奥日報社連載記事を転載したものです。)
 昔の写真などをお持ちの方は、青森県立郷土館(電話017-777-1585)までご連絡ください。
by aomori-kyodokan | 2011-04-07 09:02 | 写真で見るあおもりあのとき
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