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青森県立郷土館ニュース

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ふるさとの宝物 第89回 青森県治一覧概表

本県発足直後のデータ

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発足間もない本県の様子がわかる「青森県治一覧概表」




 1871(明治4)年の廃藩置県により、東京・大阪・京都の3府と302県(年内に72県に整理統合)が成立した。各府県では73(明治6)年~74年頃よりそれぞれの管轄区域の人口、戸数、地勢、産物、予算、政治経済などの統計を網羅した統計書を作成した。
 この資料は74(明治7)年10月20日に県が発行した最初の統計と思われる。発足間もない青森県の様子がわかる貴重な資料と言えよう。常設展示している資料は1957(昭和32)年に県立図書館によって復刻されたものである。少し中味を見てみよう。
 県庁の本庁は青森町に置かれ、弘前元寺町及び三戸郡五戸村にそれぞれ支庁があった。当時の県内は、津軽郡・北郡・三戸郡・二戸郡の四郡に分かれていた。このうち二戸郡は76(明治9)年に岩手県に編入され、現在の区分になったのは地方行政法規である郡区町村編制法が制定された1878(明治一一)年のことで、津軽郡は東・西・中・南・北の五郡に分かれ、北郡は東京に近い南半分を上北郡、北半分を下北郡とした。
 また、青森県の総人口は47万3317人で、多い順に弘前が3万3886人、青森が1万965人、八戸が9518人、黒石が6616人、七戸が3912人、田名部が3199人であった。
ところで1884(明治17)年に内務省は「府県統計書様式」を定め、それまで各府県によってまちまちであった調査方法を統一した。以後毎年発行され、現在の青森県統計年鑑へとつながっている。
(県立郷土館学芸課副課長竹村俊哉)
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by aomori-kyodokan | 2015-03-26 16:12 | ふるさとの宝物 | Comments(0)

ふるさとの宝物 第88回 「横たわるトルソー」

豊かな才能感じさせる

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鈴木正治 「横たわるトルソー」




 彫刻家・鈴木正治の作品は、青森市内のあちこちで出会うことができる。浅虫水族館の入り口付近や、青い森公園の中、青森県総合社会教育センター内の庭、某うなぎやさん、某病院の前などなど。我々にとってなじみ深いこの作家の作品約二千点が、2014年1月、長年にわたり鈴木正治の制作活動を支援してきた斎藤葵和子氏によって、当館へ寄贈された。その中には、鈴木の代表作といわれる「誕生」と「ウゴカズ」の他にも、魅力的な彫刻作品が数多く含まれていて、石彫「横たわるトルソー」もそのひとつである。
 この作品は大理石を素材とした両手で抱えられるぐらいの大きさ(1970年制作、縦15㎝、横30㎝)である。大理石ならではの質感が、まるで人間の肌のようななめらかさをたたえている。女性の体の持つ柔らかな曲線がこれほど美しくしかも重量感たっぷりに表現されていることの驚き。おへそのわずかなくぼみのかわいらしさ。しばし、見入ってしまう魅力にあふれている。これまで、様々な鈴木作品を見てきたつもりでいたが、あらためて鈴木正治という彫刻家の才能の豊かさを再確認させてくれた一点である。
 この作品は、3月14日より開催している「斎藤葵和子コレクション寄贈記念企画展彫刻家・鈴木正治の世界」に展示中である。
(前県立郷土館副課長 對馬恵美子)

※ この企画展はすでに終了しました。
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by aomori-kyodokan | 2015-03-19 15:59 | ふるさとの宝物 | Comments(0)

ふるさとの宝物 第87回 バオリ

地域ごとに異なるつくり

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デザインなどが異なる2つのバオリ


 日々の作業はもちろんのこと、祭事・芸能と事あるごとに笠を被るのは、日本文化の特色の一つかも知れない。菅笠、市女笠、三度笠など日本の笠の形状や用途は多様である。写真の笠はバオリといい、手前が五戸町浅水、奧は新郷村戸来(へらい)から昭和40年代に寄贈されたものである。藺草(いぐさ)を素材にした編み笠で、農作業時の日除けに使われた。
 二つのバオリを見比べてみると、笠の縁の反り具合や幅が異なっている。奧のバオリには、飾り編みを入れた部分もある。男物と女物との違いであろうか。同じ河川の上流と下流に位置する両町村であるが、バオリを編む技術や趣向には、地域的に微妙な違いがあったのだろうか。
 バオリの製作は一時期途絶え、編む技術も消滅したかに思われたが、近年、十和田市と五戸町で有志が継承活動を行っているという。個性豊かなバオリが田畑や街角など、あちこちで見られるならば、きっと楽しい光景になるものと思う。
(県立郷土館学芸課長 古川実)
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by aomori-kyodokan | 2015-03-12 10:30 | ふるさとの宝物 | Comments(0)

ふるさとの宝物 第86回 十三ネゴ

海藻を編んだ布団

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海藻を編んで作られた「十三ネゴ」


 寒い冬。かつての人々はどんな夜具を使用していたのだろう。写真は津軽地方で使われていた布団。綿布団やワラ布団ではない。材料は「海藻」である。
「子どもの頃、ハラ空いて眠ってるうぢに無意識にフトンばカジったもんだ。海藻で作ってあるがら、噛めば味コ出るんだ」(つがる市木造柴田、80代男性)。
十三湖で採れた藻(水草)を細縄でムシロ状に編んだもので「十三ネゴ」と呼ばれた。繊維が細かいのでフカフカとして温かく、いわば厚手の毛布のようなものである。冬が近づくと、十三湖近辺の集落から川をさかのぼり、舟や徒歩で「十三ネゴ」を売る老人がやってきた。「十三のネゴ屋だって、腰コ曲げだジサマ来たもんだネナ。ショイコで背負って、ネゴ売りだってノ」(同市木造平滝、80代女性)。
保温性に優れているので、納豆やどぶろく作り、種籾の保温、漬物や野菜の凍結防止、馬や人の防寒着など、夜具として以外にもさまざまな場面で活用された。
(県立郷土館研究員 増田公寧)
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by aomori-kyodokan | 2015-03-05 10:26 | ふるさとの宝物 | Comments(0)