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青森県立郷土館ニュース

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<   2010年 10月 ( 13 )   > この月の画像一覧

写真で見るあおもりあのとき 第13 回「ボンネットバス走る 青森市の観光通り」

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↑昭和32年6月16日、青森市観光通り妙見橋大星神社付近(安田城幸氏撮影)
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↑上の写真の現在の様子、8月18日撮影

 青森市の観光通りは、国道103号の市街地での通称で、現在4車線の大通りです。最近は「八甲田・十和田ゴールドライン」とも呼ばれ、この道を南下すると、八甲田山・十和田湖を経由し、秋田県大館市に至ります。

 写真の道路は、舗装されているもののセンターラインもなく、あまり広くは見えません。中央の橋は妙見橋。合子沢川に架かる橋で、左手すぐ下流で荒川に合流します。橋の右(西)側欄干脇の木立の間に、わずかに大星神社の鳥居が見えます。

 大星神社は、青森市最古の神社で、延暦11(792)年創建と伝えられています。『御鎮座千二百年祭記念 大星神社史』(1993)によると、社号は明治3(1870)年までは「妙見堂」と称し、同年、神仏分離令により「大星神社」と改称、同6年郷社に列せられたとあります。

 橋を渡ろうとしているボンネットバスは、国鉄バスです。鳥居の場所が変わっていなければ、左の立派な松の木は、道路拡張でなくなったとみられます。道幅拡大と交通量急増に伴い、神社はすっかり影が薄くなりました。
(青森県立郷土館・安田道)



【一口メモ】
 道路に引かれている白線が登場するようになるのは、昭和35年12月17日に出された「道路標識、区画線及び道路標識に関する命令」(総理府・建設省令第3号)によるものだそうです。従って、上記の写真(昭和32年撮影)に白線が見られないのはこのことと矛盾しない。

※県立郷土館は、県内の行事や街並み、農民の暮らしぶりなどを撮影した古写真を、広く県民の提供を受けるなどして収集しています。当館がこれまで集めた写真の一部を紹介しながら「ちょっと昔のあおもり」の記憶を52回にわたってたどってみます。(この項は、東奥日報社連載記事を転載したものです。)
 昔の写真などをお持ちの方は、青森県立郷土館(電話017-777-1585)までご連絡ください。
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by aomori-kyodokan | 2010-10-28 09:51 | 写真で見るあおもりあのとき | Comments(0)

デーリー東北 連載「懐かしの南部鉄道」10(完結)

 10月1日から11月7日まで、五戸町図書館を会場に当館と五戸町教育委員会が連携して企画した特別展「なつかしの南部鉄道」(主催、五戸町・青森県立郷土館)が開催されます。39年間にわたって地域住民に親しまれた南部鉄道について、南部バス株式会社から五戸町に寄贈された資料を中心に紹介してその足跡をたどります。観覧は無料となっていますので、多くの方々にご覧頂きたいと願っています。

 特別展開催に先立ち、地元新聞社「デーリー東北」紙の毎週日曜日に10回の連載が始まりました。同新聞社のご好意により、紙面の画像データをネット公開できることとなりました。記して、感謝申し上げます。

第10回「公共交通の将来」(平成22年10月24日掲載分)
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by aomori-kyodokan | 2010-10-26 09:14 | 南部鉄道 | Comments(0)

写真で見るあおもりあのとき 第12 回「冬の寒さに備え家庭で薪切り作業」

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↑通りに積まれた薪(弘前市)/故佐々木直亮氏撮影
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↑薪のコギリ(弘前市)/故佐々木直亮氏撮影

 昭和40年代頃まで、家庭にとって冬期間の暖房に薪(マキ)は欠かすことができないものでした。薪の準備は、弘前では岩木山に雪が残る頃から始まります。薪に使われるのはナラなどの雑木で、津軽平野周辺の山林から切り出されたものを、薪炭(しんたん)業者からまとめて購入しました。購入する薪は長さ1メートルほどの丸太で、トラックで各家々に配達され通りに積んで置きました。

 これをストーブに入れることができる33~34センチの長さに切るのをコギリ(小切り)といい、専門の業者が請け負いました。コギリした薪は軒下や小屋などに保管し、マサカリやチョンナで小割りして使用しました。地域によっては、薪の準備は夏の暑さ去った秋口から始まりますが、町内のあちこちで、動力付きの丸ノコで薪を切る「キーン」という音から、忍び寄る冬の気配を感じたといいます。
(青森県立郷土館:昆政明)



※県立郷土館は、県内の行事や街並み、農民の暮らしぶりなどを撮影した古写真を、広く県民の提供を受けるなどして収集しています。当館がこれまで集めた写真の一部を紹介しながら「ちょっと昔のあおもり」の記憶を52回にわたってたどってみます。(この項は、東奥日報社連載記事を転載したものです。)
 昔の写真などをお持ちの方は、青森県立郷土館(電話017-777-1585)までご連絡ください。
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by aomori-kyodokan | 2010-10-21 10:50 | 写真で見るあおもりあのとき | Comments(0)

デーリー東北 連載「懐かしの南部鉄道」9

 10月1日から11月7日まで、五戸町図書館を会場に当館と五戸町教育委員会が連携して企画した特別展「なつかしの南部鉄道」(主催、五戸町・青森県立郷土館)が開催されます。39年間にわたって地域住民に親しまれた南部鉄道について、南部バス株式会社から五戸町に寄贈された資料を中心に紹介してその足跡をたどります。観覧は無料となっていますので、多くの方々にご覧頂きたいと願っています。

 特別展開催に先立ち、地元新聞社「デーリー東北」紙の毎週日曜日に10回の連載が始まりました。同新聞社のご好意により、紙面の画像データをネット公開できることとなりました。記して、感謝申し上げます。

第9回「尻内ー種差延長線」(平成22年10月17日掲載分)
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by aomori-kyodokan | 2010-10-19 13:23 | 南部鉄道 | Comments(0)

10月16日 開催土曜セミナー「青森県のきのこと食中毒について」 配布資料

 平成22年10月16日、当館小ホールに於いて、標記のセミナーが当館職員工藤伸一(青森県きのこ会会長)によって行われましたが、その配布資料を下記に公開しますので、ご活用ください。

 なお、当日の講演の内容はユーストリームで録画を御覧いただけます。前半後半


1 きのことは

(1)きのこの実体について
ア きのこの本体
・ きのこは菌類の生殖器官 = 子実体
・ きのこ(子実体)は植物の花に相当
イ きのことカビ
・ きのことカビは同じ菌類の仲間
・ 肉眼で識別できる大きさの子実体をつくるものが「きのこ」

(2)自然界におけるきのこの役割
ア 有機物の分解
・ 動物や植物の遺がいを分解する ⇒ 森の掃除屋
イ 植物(樹木)の成長促進
・ 植物(樹木)と共生関係

(3)きのこの生態について
ア きのこの栄養の取り方
・ 腐生 = 生物の遺がいである有機物を分解して利用するきのこ
   ハナオチバタケ、ムラサキシメジ、シイタケ、マスタケ、マイタケなど
・ 寄生 = 生きた動植物に寄生して殺し、栄養分を摂取するきのこ
   オニナラタケ、ヤグラタケ、サナギタケなど
・ 共生 = ほかの生物とお互いに栄養のやりとりをするきのこ
   マツタケ、ホンシメジ、ベニテングタケなど
イ きのこの注意すべき性質
   ・ 重金属類の蓄積:カドミウムなど
   ・ 放射性物質の蓄積:セシウム137

(4)国内のきのこの種について
ア きのこをつくるグループ
 ・ 子嚢菌類と担子菌類
イ 名前が付けられている種
・ きのこ全体 = 2,500程度
・ 食用可能とされている種 = 200種程度
・ 有毒種 = 60種~240種以上
イ 国内に発生する推定種
・ 6,000~8,000種以上

2 青森県のきのこ状況

(1)本県におけるきのこ食文化
ア 東日本と西日本の違い
・ 秋の風物詩 - きのこ狩り
・ 全国のきのこ中毒件数のベスト10

(2)県内に発生するきのこの種
ア 名前が付けられている種
・ きのこ全体 = 700種程度
・ 食用に利用されている種 = 180種程度
・ 有毒種 = 40種~200種以上
イ 県内に発生する推定種
・ 4,000~6,000種以上

(3)県内で利用されている主な種
ア 市場に出回っている主なきのこ ⇒ 20種以上
・ ナラタケ(広義)、ムキタケ、ハタケシメジ、ホンシメジ、シモコシ、シモフリ
シメジ、シイタケ、ムラサキシメジ、クリタケ、ナメコ、アミタケ、ハナイグチ、
アイタケ、カワリハツ、ハツタケ、ホウキタケ、マイタケなど
イ その他個人で利用されている主なきのこ
・ ウスヒラタケ、ヒラタケ、サクラシメジ、タモギタケ、ブナシメジ、マツタ
ケ、バカマツタケ、タマゴタケ、カラカサタケ、コガネタケ、ササクレヒトヨ
タケ、ヌメリスギタケモドキ、ニセアブラシメジ、チャナメツムタケ、ヤマド
リタケモドキ、アンズタケ、ヤマブシタケ、ブナハリタケ、コウタケ、トンビ
マイタケ、キクラゲ、アミガサタケなど

(4)青森県で見られる主な毒きのこ
ア 二大中毒きのこ
 ・ クサウラベニタケ類とツキヨタケ
イ 致死性毒きのこ
 ・ ドクツルタケ、タマゴタケモドキ、フクロツルタケ、タマシロオニタケ、ドク
アジロガサ(コレラタケ)、シャグマアミガサタケ、カエンタケなど
ウ その他の毒きのこ
・ カキシメジ、ホテイシメジ、ベニテングタケ、イボテングタケ、ドクカラカサタケ、ヒトヨタケ、カオリツムタケ、ニガクリタケ、オオワライタケ、アセタケ類、ヒダハタケ、黄・赤系統のホウキタケなど

3 毒きのこについて

(1)毒きのこによる食中毒の症例
ア 腎・肝細胞壊死型
  ・ 人体の細胞を破壊し、肝臓、腎臓に障害を与え、死をもたらす種
     毒成分等 : アマニタトキシン類1)、モノメチルヒドラジン2)など
発症時間 : 1)8~15時間、2)4~6時間
主な種類 : ドクツルタケ、タマゴタケモドキ、シャグマアミガサタケなど
・ 赤血球を破壊し脂質の分解を阻害し、肝臓、腎臓に障害を及ぼす種
毒成分等 : 不明
発症時間 : 1~2時間
主な種類 : ヒダハタケ(特に生食時)
・ 下痢、頭痛、痺れ、腎・肝不全、脳障害等の全身障害で死をもたらす種
     毒成分等 : トリコテセン類
発症時間 : 30分
主な種類 : カエンタケ
イ 消化器系障害型
・ 胃腸を刺激し、嘔吐、下痢、腹痛を引き起こす種
     毒成分等 : イルジン類、ウスタル酸など
発症時間 : 30分~4時間
主な種類 : ツキヨタケ、カキシメジ、クサウラベニタケなど
ウ 神経性障害型
・ 自律神経に作用し、めまい、嘔吐、発汗、下痢等を引き起こす種
     毒成分等 : ムスカリン1)、コプリン2)
発症時間 : 1)30分~4時間、2)10~30分
主な種類 : アセタケ類、ヒトヨタケ、ホテイシメジなど
・ 中枢神経に作用し、手足のしびれ、幻覚、視聴覚障害、嘔吐等を引き起こす種
     毒成分等 : イボテン酸、シロシビン類、ジムノビリン類など
発症時間 : 30分~4時間
主な種類 : イボテングタケ、ヒカゲシビレタケ、オオワライタケなど
・ 手足の末端のはれ、壊死、末梢神経障害による激痛を引き起こす種
     毒成分等 : クリチジンなど
発症時間 : 6時間~1週間
主な種類 : ドクササコ

※ 1998年山と渓谷社発行「日本のきのこ」および2003年学習研究社発行「日本の毒きのこ」参考
(2)注意するべききのこ
ア スギヒラタケ
 ・ 急性脳症との因果関係についてのその後
 ・ シアン含有説

イ シモコシ
 ・ ヨーロッパで中毒による死亡例があるというが
 ・ 日本のシモコシは?

ウ カヤタケ属のきのこ
 ・ 最近中毒例が増えてきた種類
 ・ ナラタケとの混同
  
オ シャグマアミガサタケ
 ・ ヨーロッパでは食用とされているが
 ・ 缶詰の流通に注意
  
カ ニセクロハツ
 ・ 西日本で知られている致死性毒きのこ
 ・ クロハツには手を出すな
  
キ フウセンタケの一種Cortinarius orellanus
 ・ 中毒症状が現れるまで3日~3週間
 ・ 日本のフウセンタケ類は不明なものが多い

4 きのこ利用の際の注意

(1)食用と毒きのこの見分け方の注意
ア 古くからの誤った言い伝えに注意
イ きのこの食毒は簡単に分かるか
ウ 食毒を見分けるには種の特定が必要
エ 自分なりの見分け方を身につける

(2)毒きのこと類似種との見分け方
ア 二大毒きのこの見分け方
 ・ クサウラベニタケ類の特徴
ホンシメジ、ハタケシメジとの違い
 ・ ツキヨタケの特徴
ヒラタケ、ムキタケとの違い
イ テングタケ類の特徴 ~致死性毒きのこの多いグループ~
 ・ 傘のいぼ、柄の根元のつぼの状態
ウ その他の間違えやすい毒きのこ
・ イボテングタケとハタケシメジ
    傘のいぼの有無と柄の基部のつぼの有無
 ・ ドクツルタケとハラタケ
    ひだの色と柄の基部のつぼの有無
・ ニガクリタケとクリタケモドキ
    発生時期とひだの色
・ カオリツムタケとクリタケ
    子実体の変色性と匂い
・ オオワライタケとコガネタケ
      子実体表面の粉の有無

(2)きのこ利用の際の家庭における注意
ア 昔からの誤った言い伝えに注意
イ 調理方法の注意
 ・ 生焼け・生煮え注意
ウ 保存方法の注意
 ・ 古いものは食べない
  エ 貰いものは要注意
   ・ 最近中毒事故が多く見られる事例

5 食中毒防止のために

(1)公的機関の役割
ア 博物館 = きのこの生物学上の基礎知識の啓蒙
・ きのこの展示・鑑定会等の実施
イ 保健所 = きのこによる食中毒防止の啓蒙
・ 長野県の例 - きのこ衛生指導員制度
ウ きのこ販売市場 = 毒きのこ販売の防止
・ 販売可能種の限定
・ 限定の問題点

(2)民間団体の活用
ア 各地のきのこ同好会
   ・ きのこ同好会等開催の鑑定会と問題点
イ 青森県きのこ会の場合
・ きのこ鑑定員制度
 野生のきのこを用いた検定 → 食用種など100種、有毒種20種の判別

(3)中毒原因きのこの特定
ア 原因きのこの特定の必要性
 ・ 今後の中毒防止のために
イ 原因きのこの特定のためには
・ 調理きのこの保存

(4)中毒防止の課題
ア 有毒きのこの実態が不明
   ・ 種名の確定より食べることが先行
イ きのこ分類学の遅れ
   ・ キシメジ科の小型のきのこ - 食用の対象とされないものが多い
・ フウセンタケ科 - 販売される例は少ないが致死性の毒きのこもある
   ・ イッポンシメジ科 - ほとんどが有毒種なので注意
・ ベニタケ科 - 誤って販売される例が多く、致死性の毒きのこもある

(5)きのこをもっと勉強したい方のために
ア きのこの勉強方法
イ 図鑑の選び方
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by aomori-kyodokan | 2010-10-16 17:08 | 土曜セミナー | Comments(0)

写真で見るあおもりあのとき 第11 回「生活の場だった川 放し飼いの牛も」

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↑昭和32年6月16日、青森市筒井橋付近(安田城幸氏撮影)
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↑上の写真の現在の様子(5月31日、筆者撮影)

 現在、青森市の市街地を流れる河川は、両岸・河川敷ともコンクリートで固められています。川への降り口も施錠され、降りることさえ許されなくなりました。かつて冬には白鳥が羽を休め、餌(えさ)やりを楽しんだのどかな風景も、なかなか見られなくなりました。

 写真は、昭和32(1957)年6月16日、北(下流左岸)側から撮影した青森市の筒井橋です。手前の河川敷では乳牛が放し飼いにされ、川岸には砂利運搬用とみられる小舟も見えます。川がまだ生活の場であったころと分かります。左上に写っている建物は旧筒井町役場で、隣接する建物は筒井小学校です。同町は昭和30(1955)年、青森市と合併しましたので、この時は青森市役所筒井支所になっていました。同支所は、しばらくの間ここにあり、青森高校東隣に移転、平成16(2004)年3月に廃止されましたが、建物は現在もあります。

 筒井橋は、昭和27(1952)年竣工。現在下流側に歩行者用の橋が隣接、さらに下流側に赤いアーチ型水道橋がありますので、一見したところ同じ橋には見えなくなりました。
(青森県立郷土館・安田道)



※県立郷土館は、県内の行事や街並み、農民の暮らしぶりなどを撮影した古写真を、広く県民の提供を受けるなどして収集しています。当館がこれまで集めた写真の一部を紹介しながら「ちょっと昔のあおもり」の記憶を52回にわたってたどってみます。(この項は、東奥日報社連載記事を転載したものです。)
 昔の写真などをお持ちの方は、青森県立郷土館(電話017-777-1585)までご連絡ください。
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by aomori-kyodokan | 2010-10-14 09:10 | 写真で見るあおもりあのとき | Comments(0)

「なつかしの南部鉄道」記念フォーラム「今、なぜ南部鉄道か?」  

 現在、五戸町図書館で開催されている「なつかしの南部鉄道」の記念フォーラムとして、同館で県内外から多数の鉄道ファンの参加を得て、2010年10月09日(土)に開催されました。
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 基調講演は「今、なぜ南部鉄道か?~南部バス会社から五戸町への贈り物~」と題して、青森県環境生活部県民生活文化課 県史編さんグループ 主幹 中園 裕氏が行ないました。そのレジュメを下記に公開します。

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇  ◇   ◇ 
はじめに~南部バス会社が五戸町に寄贈した地域の財産
 ①南部バス会社の寄贈資料が持つ魅力や意義を今回の発表と展示会で紹介。
 ②単に懐かしい鉄道資料という以上に、現代的な意義を持つ資料群。
 ③東北新幹線の新青森開通をふまえ鉄道と地域の問題を再検討したい。
 ◎参考テキスト…「知られざる青森県」「懐かしの南部鉄道」

1.南部バス会社が五戸町に寄贈した資料からわかること!
 ①全体像が知られていない南部鉄道(南部縦貫鉄道と混同されている)。
→南部鉄道は廃止以来、現在にかけて遺構がほとんど存在しない。
 南部バス会社には社史がなく、県史編さんグループにも資料がない。
★五戸町に寄贈された南部鉄道資料が全体像を鮮明にしてくれた。
 ②五戸町や三八地域を支えた鉄道とバス。
→主に戦前は鉄道、戦後はバスが三八地域の経済や文化を支えた。
★自動車社会到来前の移動手段として鉄道とバスの影響は大きい。
→南部鉄道(バス)は観光地の造成にも大きく寄与した。
★十和田湖と種差海岸の間に存在する名所を鉄道とバスが連絡。

2.南部鉄道(バス)資料の歴史的価値とは?
 ①新たな事実や意外な真実が明るみに!
→南部鉄道の敷設から廃止に至るまでの過程が鮮明になったことが第一。
★写真や地図、看板、制服など、様々な資料や物品が揃っている。
 ②展示会で紹介する諸資料から一部をご紹介! ◆画像を紹介!
→三浦一雄(くにお)農林大臣の歓迎写真に見る南鉄沿線や五戸町内の様子。
 十勝沖地震の被害写真でわかった南部鉄道沿線の姿。
 十和田湖の休屋に南鉄観光ホテルを建設し経営していた事実。
★このほかにも図書館に展示した資料から全貌を把握されたい。
 ③企業資料の重要性…企業秘密のため企業は資料を出したがらない傾向大。
→南部バス会社が過去の会社資料を五戸町に寄贈した事実は画期的。
★企業が地域に果たす役割は大きい。南部バス会社の功績は大きい。
 ④青森県史を編さんする上で非常に有効な資料。
→南部鉄道は三八地域の形成に大きな役割を果たした。重要な地域資料。
 弘南鉄道や津軽鉄道は既に収集済み。三八地域が補填できた。
★五戸町は非常に貴重かつ重要な財産を入手した。積極的活用を望む!

おわりに~地域の鉄道の意義を再検討したい!
 ①東北新幹線の新青森開業…JR東北本線が青い森鉄道(地域鉄道)へ。
→かつて青森県を支えた幹線を今度は県民が支えることになる。
★地域間輸送の役割は自動車が担い、鉄道は遠距離輸送に集約する時代。
 ②自動車社会の中で、青い森鉄道の経営を支えることは可能なのか?
→経営困難な状況。だが地域鉄道は子供や高齢者に必要不可欠。
★自動車社会万能の生活で大丈夫なのか? 公共交通も必要なのでは?
 ③青い森鉄道が果たす役割をどう考えるか?
→南部鉄道が地域を支えたように青い森鉄道は青森県を支える鉄道。
★青森県が負担する鉄道だからこそ、まずは県民が鉄道を使おう!
→本数の少ない鉄道やバスでは生活上不便なのも事実だが…。
★決められた時刻表の範囲内で動ける場合は鉄道やバスを使ってほしい。
★自由が案外無駄な時間を作っている。制限が規律正しい生活を可能に。  まずは五戸町民の方々も南部バスを使って欲しい!
  鉄道やバスに乗ることは、人助けであり、地域助けである!!!
◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   

「なつかしの南部鉄道」記念フォーラムアンケート回答概要
●生きた声を耳にし今その時を思い出している。図録・歴史集にまとめて発行してほしい。鉄道を利用した人々、会社、官庁などの声を載せてほしいと思う。労働組合関係の掲載を忘れずに。(十和田市、60歳代男性)

●この南部鉄道資料を五戸町がどのように利用していくのかを期待している。(八戸市、66歳男性)

●いろいろなことがわかったことが感激である。すばらしい時間を過ごした。20代のころ、尻内-五戸までただ一度だけ乗車した想い出が残っている。フォーラムという形式も良かった。年に一回は南部鉄道の記念日を設けてほ しい。町民の中にはまだ資料や写真を持っている方がいると思うので、記念日或いは「五戸祭り」などで展示してみてはどうか。(五戸町、60歳代女性)

●是非、もっと多くの町民に知らせてほしい。地域の歴史として、社会科の副読本にまとめてみてはどうか。(五戸町、40歳代男性)

●なつかしい昔の話を聞くことができ、感謝している。(五戸町、70歳代男性)

●現在における五戸町、南部バスの価値に気づかせてもらった。次回には創始者がどんな思いでこの鉄道をつくったのか、当町民や近辺の市町村にとってどのように寄与したのか、歴史的価値なども講演で聴いてみたい。 (五戸町、50歳代女性)

●五戸町はよく知らない土地であるが、地域の歩み、地域の先人の思いが伝わる大変良いフォーラムだった。(盛岡市、30歳代男性)

●町の歴史、南部鉄道の歴史を知ることができ、興味深かった。我が家の蔵の中にもきっと資料になるものがあると思う。(五戸町、50歳代女性)

●貴重な資料を大切に保存活用していただきたい。(五戸町、60歳代男性)

●とても興味深く楽しかった。写真資料にとても興味があるので、是非、公開・閲覧出来るようにしていただきたい。(階上町、40歳代男性)

●南部鉄道、南部バスの存在意義を認識した。これからも県南地方へ来たときは、南部バスを利用したいと思う。鉄道跡ウォーキングツアーを開催していただきたい。 (青森市、40歳代男性)
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by aomori-kyodokan | 2010-10-11 10:58 | 南部鉄道 | Comments(0)

デーリー東北 連載「懐かしの南部鉄道」8

 10月1日から11月7日まで、五戸町図書館を会場に当館と五戸町教育委員会が連携して企画した特別展「なつかしの南部鉄道」(主催、五戸町・青森県立郷土館)が開催されます。39年間にわたって地域住民に親しまれた南部鉄道について、南部バス株式会社から五戸町に寄贈された資料を中心に紹介してその足跡をたどります。観覧は無料となっていますので、多くの方々にご覧頂きたいと願っています。

 特別展開催に先立ち、地元新聞社「デーリー東北」紙の毎週日曜日に10回の連載が始まりました。同新聞社のご好意により、紙面の画像データをネット公開できることとなりました。記して、感謝申し上げます。

第8回「バスト共に80年」(平成22年10月10日掲載分)
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by aomori-kyodokan | 2010-10-11 10:42 | 南部鉄道 | Comments(0)

10月9日 開催土曜セミナー「津軽の郷土芸能を語る」 資料

10月9日に行われた青森県立郷土館土曜セミナー 「津軽の郷土芸能を語る」 (講師:大條和雄氏)の会場で配布された資料を公開します。直接的には演目内容とつながりませんが、参考にしてください。

なお、当日の講演内容はこちらで録画をご覧いただけます
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by aomori-kyodokan | 2010-10-10 11:01 | 土曜セミナー | Comments(0)

写真で見るあおもりあのとき 第10 回「映画全盛のころ 観客あふれる劇場」

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↑青森市の奈良屋劇場に行列する人々
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↑スクリーンを見つめる観客たち

 昭和34年(1959)新春、人々は青森市古川にある奈良屋劇場(現在のシネマディクト)の前に大挙し、行列を作るーそのような光景が実際に見られました(写真上 提供:シネマディクト)。劇場の前は冬にもかかわらず、きれいに雪切がされ、また、「謹賀新年」の看板共々、観客を迎える準備ができています。                             

 主役は正月映画の「隠密七生記」を初めとする、三本立の東映スコープと呼ばれたワイドスクリーンの映画でした。ワイドスクリーンは昭和31年(1956)に新東宝が初めて採用し、その後映画各社が競って導入しました。

 最盛期の映画館は、昭和35年(1960)で全国に7457館、観客動員数は同年、年間で十一億二千万人余でした。同時期、青森県内では153館もの映画館がありました。

 このような中、奈良屋劇場では多くの観客席を確保するため、なんと天井裏を観客席に急遽、改造したそうです(写真下)。スクリーンを食いるように見つめる観客の目は、真剣そのものです。ほら、あなたも写っていますよ!
(県立郷土館 相馬信吉)



※県立郷土館は、県内の行事や街並み、農民の暮らしぶりなどを撮影した古写真を、広く県民の提供を受けるなどして収集しています。当館がこれまで集めた写真の一部を紹介しながら「ちょっと昔のあおもり」の記憶を52回にわたってたどってみます。(この項は、東奥日報社連載記事を転載したものです。)
 昔の写真などをお持ちの方は、青森県立郷土館(電話017-777-1585)までご連絡ください。

【関連写真】
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↑最上段の写真と同アングルの現状
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↑かつて使用した映写機

【関連サイト】
●「シネマディクト
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by aomori-kyodokan | 2010-10-07 08:43 | 写真で見るあおもりあのとき | Comments(0)