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ふるさとの宝物 第107回 ケンヨシホタテ

南部町で産出する化石

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南部町剣吉産ケンヨシホタテ(殻高16.3センチ)



 ケンヨシホタテは、南部町の「剣吉(けんよし)」に分布する地層から産出するホタテガイのなかまの化石である。現在のホタテガイのなかまには、アズマニシキのように岩などに付着して生活するものや、ホタテガイのように海底に横たわって生活しながら敵が来ると泳いで逃げるものがいるが、ケンヨシホタテの生活様式ははっきりとわかっていない。
同じグループに分類される唯一の種に、700万~100万年前の東北地方~北西太平洋域に分布していたタカハシホタテがあり、これの北海道やサハリンの標本は、右の殻がとても重厚でよく膨らむという特徴をもつ。海底に横たわって生活し、成熟するまでは泳ぐことができるが、成熟後は殻が膨らんで重厚になり、海底からわずかに左殻が出る程度に埋れて生活していたと考えられる。
これに比べてケンヨシホタテの右殻は膨らみが弱く、重厚さがないものの、タカハシホタテと近縁であることから同じような生活をしていた可能性は高い。
(県立郷土館学芸課副課長 島口 天)
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by aomori-kyodokan | 2015-08-13 13:35 | ふるさとの宝物 | Comments(0)
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