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ふるさとの宝物 第87回 バオリ

地域ごとに異なるつくり

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デザインなどが異なる2つのバオリ


 日々の作業はもちろんのこと、祭事・芸能と事あるごとに笠を被るのは、日本文化の特色の一つかも知れない。菅笠、市女笠、三度笠など日本の笠の形状や用途は多様である。写真の笠はバオリといい、手前が五戸町浅水、奧は新郷村戸来(へらい)から昭和40年代に寄贈されたものである。藺草(いぐさ)を素材にした編み笠で、農作業時の日除けに使われた。
 二つのバオリを見比べてみると、笠の縁の反り具合や幅が異なっている。奧のバオリには、飾り編みを入れた部分もある。男物と女物との違いであろうか。同じ河川の上流と下流に位置する両町村であるが、バオリを編む技術や趣向には、地域的に微妙な違いがあったのだろうか。
 バオリの製作は一時期途絶え、編む技術も消滅したかに思われたが、近年、十和田市と五戸町で有志が継承活動を行っているという。個性豊かなバオリが田畑や街角など、あちこちで見られるならば、きっと楽しい光景になるものと思う。
(県立郷土館学芸課長 古川実)
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by aomori-kyodokan | 2015-03-12 10:30 | ふるさとの宝物 | Comments(0)
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