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青森県立郷土館ニュース

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写真で見るあおもりあのとき 第122回 中心街のバスセンター 市外からの路線集中

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松木屋西向かいにあった青森バスセンター=
1961年8月、安田城幸氏撮影

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かつての青森バスセンターの場所にある大和証券青森支店
(2012年12月6日、筆者撮影)




 全国各地のバス路線が、ここ十年あまりの間に大幅に縮小される傾向にあります。その理由には、しばしば、国・自治体からの補助金や利用者の減少が挙げられています。
 以前は、現在とはバスを巡る状況が違っていました。1985(昭和60)年にヨーデル号(弘前-盛岡間)が運行を開始するまで、県内に高速バス路線はありませんでした。そのかわり、各市内中心部から周辺の郡部などに向かうバス路線は、現在よりも充実していました。とりわけ、青森市は、県庁所在地であるので、県内各地からのバス路線が設けられていました。そういう市外からのバスが集まる場所が、松木屋百貨店西向かいにありました。それが青森バスセンター(上の写真)です。
 バスセンターが建てられたのは、1958(昭和33)年のことです。最初、弘南バスがここを拠点とし、後に、むつ市方面からの下北バス(現 下北交通)も事務所を置いたことがあります。バスセンターの2階にはレストラン、1階にはバス乗り場、切符売り場、待合室、そば屋などがありました。ほかにバス会社の事務所なども入居していました。
 青森バスセンターが廃止されたのは1979(昭和54)年前後のようです。その頃の住宅地図(『青森市住宅地図』日興出版 1979年)を見ると、まだバスセンターの表記が残っているのですが、1980(昭和55)年の地図(『青森市住宅地図』日本住宅地図出版)では、大和証券青森支店(下の写真)に変わっています。
 バスセンター廃止後も、市外行きのバスのほとんどが松木屋前(新町2丁目)に停車しており、バスの乗車券は松木屋1階入り口附近で売られていました。昆布だしが特徴的だった、バスセンター内の立ち食いそば屋も、百貨店1階の西側歩道に面した場所に移り、松木屋閉店の頃まで営業していました。(県立郷土館・佐藤良宣)
by aomori-kyodokan | 2012-12-20 08:00 | 写真で見るあおもりあのとき
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