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青森県立郷土館ニュース

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写真で見るあおもりあのとき 第96回 青森駅前の路地に 多くの菓子製造業者

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古川一丁目の路地=昭和30年代、藤巻健二氏撮影

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現在の同所。左手の建物は消え、駐車場となっている。(筆者撮影)




 青森駅前「アウガ」の南の通りは、「ニコニコ通り商店街」と呼ばれています。中高年の買い物客が行き交い、さながら「青森の巣鴨」といった様子です。
この賑やかな通りから更に一本南の路地に足を踏み入れたことがある人は、少ないかもしれません。写真はその路地を東に向かって撮影したものです。
戦後まもない昭和22(1947)年から夫とともにこの地で「成田製菓」を営んでいた成田トミさん(86)によると、ここには「佐藤製菓」「葛西製菓」「木村製菓」など、多くの菓子製造業者があり、主に市場に菓子を卸していたそうです。しかし時代とともに大手メーカーの菓子が流通するようになり、昭和後期には地区のほとんどの業者は廃業しました。
 一方で、逞しく生き延びた店もあります。スーパーの和菓子売り場でおなじみの「いと福」(前身は「伊藤製菓」)です。社長の伊藤文隆さん(61)によると、戦後の青森駅前には柱にゴザ掛けの簡素な店が並び、伊藤さんの母もそこで飴菓子を売っていたといいます。その後、昭和24(1949)年から粉菓子や餅菓子の製造を始め、現在に至るそうです。写真下の右手前から2軒目が「いと福」の工場です。(青森県立郷土館 増田公寧)
by aomori-kyodokan | 2012-06-21 09:54 | 写真で見るあおもりあのとき
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