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青森県立郷土館ニュース

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青森県立郷土館特別展「妖怪展-神・もののけ・祈り-」開催のお知らせ

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◆異様な姿で不思議な力をもつ、妖怪たち。
◇彼らは、人が持つさまざまな不安や恐怖の産物です。
◆信仰されなくなった古い神々は、どこへに行ったのか。
◇人の理解を越える超自然現象は、なぜ存在するのか。
◆妖怪のイメージの源流は、いったいどこにあるのか。
◇知らないところで、妖怪たちは生きているかもしれません。

■期間:8月28日(金)~10月12日(日)
 ※開館時間は9時~18時。会期中の休館はありません。

■会場:青森県立郷土館 大ホール

■観覧料
【前売】一般 400円(320円) 高校・大学生 200円(160円)
【当日】一般 500円(400円) 高校・大学生 240円(200円)
※小・中学生、障がいのある方は無料です。
※( )内は20名以上の団体料金です。前売り券は県立郷土館受付で販売しています。

■土曜セミナー
8月15日(土)  「特別展予告 異界との交流史」   小山隆秀
10月 3日(土)「描かれた人魚-妖怪展資料から」 太田原 慶子

■記念講演会
※申込みが必要。お問い合わせ下さい。
(1)「<怪異>の名づけ-場所の記憶と経験ー」
8月30日(日) 弘前大学准教授 山田厳子氏

(2)「青森県の妖怪」
9月13日(日)日本口承文芸学会理事 佐々木達司氏
※土曜セミナー・記念講演会は参加無料。
※いずれも13時30分~15時。会場は当館小ホールです。


 ところで、今回の特別展で展示する資料の中に「稲生物怪録」(いのうもののけろく 弘前市立博物館蔵)があります。これは、平田篤胤による文化8年(1811)の「稲生物怪録」を、安政6年(1859)に今村真種が写しを入手し、明治3年(1870)、友人である平尾魯仙に依頼して原書の意をそのままに、画を書き足してもらい、さらに今村真種が文章を書き入れるなどして、明治18年(1885)に完成したものです。

 「稲生物怪録」は、備後三次藩(現広島県三次市)の藩士稲生武太夫(幼名 平太郎)が、寛延2年(1749)、16歳の夏7月の30日間、様々な怪異や化け物に襲われたとの体験談をもとにしています。武太夫が60歳のころ、広島藩の養寿大夫人の前で語った体験談を絵入りで記録して作成したもので、近世後期の国学者平田篤胤が注目したことで、全国各地に写本が広まりました。

 そこで、今回、30枚の絵図を日替わりで、特別展オープン(8月28日)の30日前の本日(7月29日)から、1日1枚を簡単な説明入りで紹介したいと思います。(原本の物語部分を未入手のため、ストーリーがうまくつながらない部分がありますが、ご了承下さい。)

 初日は、梅雨の日、暇をもてあました主人公の平太郎と隣に住む相撲取の三ツ井権八が色々な妖怪が出るという、「百物語」をやってみようと相談する場面から始まります。
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↑行きがかり上、英士(=平太郎)が比熊山に登ることになった。
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↑大きな眼が明滅し、巨大な手が平太郎をつかもうとする。

 明日から、どのような妖怪が登場してくるか、お楽しみに!
by aomori-kyodokan | 2009-07-29 15:31 | 妖怪
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